お客さんからの要望は全部受け入れて、
小さな仕事も全力で!
チームにとって重要な仕事を見極め、
やるべきことに集中する!
あなたはどちらのチームに魅力を感じますか?
仕事に全力投球なのは正しい姿勢でしょう。
しかしその矛先が上司の思い付きで、仕事の規模も小さく、影響範囲も少なく、誰でも出来る仕事でも、同じことが言えるでしょうか?
それより顧客と自社・上司と部下、双方にメリットがあり、少ない時間で大きな成果を出すに越した事はありません。
今回は最小の時間で成果を最大にする、エッセンシャル思考を解説します。
本質的に大事な仕事に集中するために、無駄な仕事を断ることが本書の考えです。
仕事をそんな簡単に断れないよ!
と言う方も多いでしょう。
しかし、この本には上手く断る術が載っています。
オススメ書籍
- 業務に追われるサラリーマン
- チームをまとめる管理者
- 残業が多くプライベートに時間を割けない人
エッセンシャル思考とは
まずはエッセンシャル思考の意味を解説します。
先にも少し出ましたが、エッセンシャル思考とは以下の考えを指します。
- 最小の時間で成果を最大に
- 本質的に大事な仕事を見極める
- 無駄な仕事を断る
フリーランスや自営業であれば、このような考え方はダイレクトで業務に活かせるでしょうが、日本人の多くは会社勤めのサラリーマンです。
しかし組織の中の個人でも、エッセンシャル思考を取り入れた行動は起こせます。
エッセンシャル思考は思考法ですが、それを基に結果を出すまでに順序立てて行動できます。
いかがでしょうか。
順序がめちゃくちゃだったり、なぜそんなことが書かれてるか疑問に思う箇所もあるでしょう。
大枠は選ぶ/捨てる/仕組化の3段構成です。
1つずつ解説します。
選ぶ
1.上司から仕事を振られる
基本的に仕事は上司やお客さんから振られるものです。
しかしここで反射的に「やります!」と即答してはいけません。
あなたの上司もお客さんからの依頼をすべて「できます!やります!」と答えていないはずです。
2.考える時間を確保する
ここで一体、何について考えれば良いか?
それは『どんな成果に繋がるか、どうアプローチすれば良いか』ということです。
その場で考えきれなければ「一旦確認させてください。」と自分持ちにして考える時間を確保しましょう。
もちろん期限を決めてです。
3.情報を集める
次に考える時間で必要な情報集めです。
ここで大事なことはどんな情報かです。
上司やお客さんは声が多きく、発言の影響力が強いです。
ただし影響力が強いだけで、必ずしも結果にコミットする情報とは限りません。
結論や結果に繋がる情報を取捨選択しましょう。
大事なことは社内資料や仕様書に明文化されてるはずです。
4.90点以上の本質的な仕事か判断する
必要な情報を基に、どんな成果に繋がる仕事か考えたら、その仕事が90点以上の仕事か判断しましょう。
この世にはパレートの法則(8:2の法則)があります。
会社の売上の8割は全体の2割の業務である、みたいな法則です。
要するに、振られた仕事が売上の8割に直結する2割の仕事になるか、という観点で判断しましょう。
その裏付けは、前手順の情報集めで証拠は揃ってるはずです。
振られた仕事が売上の8割に直結する2割の仕事か判断する
捨てる
5.目標を完全に明確化する
ここで目標を明確にするの?
と思う人も多いでしょう。
しかしここなんです!
今あなたは90点以下の仕事を捨てたいという状況です。
そこで相手に仕事を断りたいですが、断るために納得させる理由が必要です。
その理由が目標です。
チームの目標は何か?
会社の目標は何か?
顧客の要望は何か?
5w1hをフルに活用して、小学生でも理解できるよう目標を明確にしてください。
振られた仕事は明確化された目標にコミットするか?
ここが重要になります。
6.仕事を拒否する
あとは勇気をもって仕事を拒否しましょう。
そもそも抱えるべき仕事とは以下の通りです。
- 売上の8割に直結する2割の仕事
- 自分にしかできない仕事
チームの目標や顧客の要望に反する仕事はやる必要がありません。
やった所で大きな利益に繋がりませんし、最悪マイナスにもなり得ます。
- 売上の8割に直結する2割の仕事でない
- チーム目標や顧客要望に反する
仕事を断る理由にこれ以上必要ないでしょう。
拒否するためにチーム目標や顧客要望を明確化する
仕組化
7.成果を出す
90点以下の仕事を捨て、手元には90点以上の目標に直結する本質的な仕事だけが残りました。
あとはあなた自身が仕事で成果を出すだけです。
簡単に成果を出すとか言うなよ
もっともなツッコミです。
しかし本書の『エッセンシャル思考』とは『選ぶ』思考と『捨てる』思考のことなのです。
仕事で成果を出す方法は、本書の主張とは微妙にズレます。
そこは他の本を参照しましょう。
8.自身の成果をチームに展開する
チーム目標や顧客要望に対してクリティカルに成果をあげ続ければ、いずれチームのみんなはあなたの仕事振りに関心を抱くでしょう。
そうなれば『エッセンシャル思考を持ったチーム』が出来上がってきます。
チームでエッセンシャル思考を持った人たちがいれば、誰かが間違った選び方や捨て方をしても周りでフォローし合える環境ができます。
それこそが本書の理想とするエッセンシャル思考の仕組化された組織と言えます。
自身の成果を誇示するためではなく、チームのための行動を取りましょう。
成果を出し続け、チームにエッセンシャル思考を展開する
まとめ
振られた仕事が売上の8割に直結する2割の仕事か判断する
拒否するためにチーム目標や顧客要望を明確化する
成果を出し続け、チームにエッセンシャル思考を展開する
いかがだったでしょうか。
社会人である以上、『仕事を断る』とは難しいことです。
しかし上司やお客さんも完璧な人間ではありません。
最初の仕事を振る段階から、すべての業務が売上の核に当たる業務とは限りません。
組織にとって注力すべき課題を明確にする上では避けては通れない道です。
もし組織の中で仕事を断る人が居れば、見習うべき人かもしれません。
きっとその人にはチームの目標や顧客の要望を正確に捉えてるはずです。
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